結納

若い方や、若いご両親は結納の本来の意味を、果たしてどれだけ理解しておられるのかと思う事があります。私自身子供が結婚する年齢になった今、改めて結納の大切さをひしと感じております。
まず、結納をする国は日本だけとお考えの方が大勢いられると思いますが、 結納の儀式は世界中にあるのです。発展途上の国でも、発展国でも結納の儀式は最も大切な「家と家との結婚式」です。

一人の大切に育てられた娘さんが、名前まで変えて我が家に嫁いで来てくれるのですから、 男性側の正式な挨拶としての結納は、礼儀として当然の事ではないかと思うのです。お嫁さんを頂きに上がる時には、精神誠意を込めて心から喜び、相手のご両親に感謝し、 幸せに、大切に仲良く生きてゆく誓いを示すのですから、「結納はしたくない」とか、 「簡単に済ませてその分の経費を結婚式に回す」というお考えの方もおられますが、 その考えは果たして正しいのかしら?と思います。

その時こそ、結婚をされる方のご両親は、これから結婚する何も分からない子供に、 命を育む事の大切さ、重大さを、叱ってでもしっかりと教えてやらなければいけないと思います。立派な結納が出来なくとも結婚式のほんの何十分の一の費用もあれば十分な結納として成り立つのですから・・・
両家が一番の親戚になる大切な儀式を今一度考えて頂きたいと思うのです。

ただ、最近では結納品一式と言っても、世に出回っているのは、大量生産の味気ないものや、 やたら高い値段のついたもの、「こんなのならいらない」と思うようなクチャクチャな目録に飾りつけ・・・。 品のない水引飾りなど、不良な品が平気で売られている事に、とても問題があると思うのです。